自由意思の尊重と共に
わたしはその人の光を見い出しているだけです。
弁護士・ホメオパス・コーヒー豆の焙煎卸業者 秋山佳胤さん
2011.03.20 update｜インタビュー
インタビュア・撮影：マヤカ
知的財産を専門とする弁護士であり、ホメオパシーという同種療法の療法家であり、コーヒー豆の焙煎・卸売業者でもある秋山佳胤さん。また、秋山さんは、食物からのエネルギーではなく、プラーナを維持して生きるという生き方を選択されています。現在のお仕事について、それらのお仕事に就いたきっかけはどのようなものだったのか？ プラーナで生きるとは？ など伺ってみたいことをたくさん携えて、東京半蔵門にある秋山さんのオフィスを訪ねました。
現在の活動
━━━現在、秋山さんは、弁護士、ホメオパス、コーヒー豆の焙煎・卸業というお仕事をなさっているということでよろしいでしょうか？
- はい、仕事というか、遊びというか（笑）。実は現在、時間の9割以上はボランティアにさいています。そうゆう流れになっているというか、健康、自然医療、ワクチン等についての全国で講演をさせていただいています。
- 私は、予防接種に反対でも賛成でもなくて、どちらを選ぶかはその方それぞれの自由意思で、そのことに最大限の尊重と敬意を払いつつ、ただやはり選ぶにはその対象を知ることが一番の材料になりますから、いろいろな角度からの資料を情報共有させて頂いています。
- 私は7才と9才の男の子の父でもあり、地域でも父親として何ができるか、という純粋な気持ちで集まって結成された「おやじの会」というボランティアにも参加しています。
- 講演は、健康、自然医療、予防接種やホメオパシーについてで、講師料、宿泊費、交通費もいらないので、場所を確保して、人を集めてくだされば喜んでさせて頂きます、という形でやっています。それは一昨年の夏から東京にはじまり、仙台、大分、群馬、新潟、札幌と続いています。私一人では何もできないのですが、本当に有り難いことに、私がボランティアでしますと言うと、それぞれの地域でもボランティアで協力して下さる愛あふれる方々が名乗り出て下さり、実現しています。テーマがデリケートな面もあるのですが、私自身、調和を意図してさせて頂いているので、一度も妨害などが入ったことなく、むしろギフトを頂く連続です。講演の前後には、その地域の神社にお連れ頂くことが多く、本当に楽しくまた有り難く過ごしております。
写真：2010年、熊本での講演会の際に立ち寄った弊立神宮内にある東水神宮。（撮影：Yoshitane Akiyama）
━━━健康相談会も行っていらっしゃるのですね？
- はい、ホメオパシー等の相談会も行っています。私自身、余裕を持って楽しんでさせて頂きたいので、原則として一日お一人とさせて頂いています。QX（ホメオパシー理論をベースに開発された生体エネルギーの測定＆修正システム）を使用すると、メニューがたくさんあり、それぞれの方が必要な時間というのがあるので、場合によっては長時間に及ぶことがあります。ビジネス的な観点からいうと回らないのでしょうが、幸い、弁護士という仕事もあるので、上手く回っています。
- 今、使用しているこのオフィスも天から頂いたギフトだったんです。2008年9月にロータス事務所を立ち上げたのですが、2009年5月に、当時借りていたビル側の都合で、出ることになりました。使用させてもらっていたことに感謝を告げたら、一週間後にたまたま募集を開始したばかりの今のオフィスと出会うことができました。椅子、机、コピーFAX複合機などの備品をすべて、ビル側から無償でいただきました。
━━━法律相談、そしてホメオパシーの健康相談もこちらのオフィスでなさっているのですね？
- はい、そうです。すべて予約制ですが、私は身ひとつですから、ホメオパシーの健康相談、法律相談、時には人生相談、あとはコーヒーを飲みに来て下さる方、大体この４パターンです。あまり、タイトなスケジュールを組まないように、楽しくやっています。私が無理をしても何もいいことはないので、可能な範囲で予約を受けています。健康相談の予約は、場合によっては1ヶ月先、2ヶ月先になることもありますが、それもベストなタイミングで行われると思っています。
写真：秋山さんが豆の一粒一粒と対話して、厳選していれてくれたコーヒー。とてもやさしい、幸せな味がしました。
現在の職業に就いたきっかけ 〜自然科学者から弁護士への道〜
━━━お話を伺うと４つのお仕事は職業としては異なるけれど、テーマというか目的は共通しているように感じられますが、それぞれのお仕事をはじめられた経緯はどういうものだったのでしょうか？
- 私は元々東京工業大学という理系大学の出身なのですが、入るときは物理を志して入りました。高校のときは、自然科学者を目指していて、物理をやれば宇宙の法則が分かるのかな、ロマンがあるなと単純に思っていました。ところが、高校の最後の頃に、ハイゼンべルクの不確定性原理というのを聞きました。物体の質量と速度を掛け算しものを運動量というのですが、不確定性原理というのは、その運動量と物体の位置というのは、ある近似値でしか分からないというものです。それを聞いたときに、座標軸を入れて、物体の観察をし始めたのに、その物体について、誤差の範囲しか分からないのか！なんだつまらないな、自分が知りたいのは真理であって、誤差が知りたいんじゃない、誤差を突き詰めるために一生研究をしたくはないな、と思って、物理という学問的興味が冷めてしまいました。
- その後、情報科学科に進んだのですが、大学2年の時、膝の手術のために2ヶ月入院することになったんです。その間、一度も授業に出ていない講義を友人たちから借りたノートを見て、勉強しながら試験に臨むことはとても大変だったわけです。そんなすごく忙しい時期を過ぎ、急に暇になると人は何か頭がおかしくなるのでしょうか（笑）。そこで、ふと司法試験というのを思いつきましてね。私の父は自然科学者で、親戚にはいっさい法曹はいないのですが、以前からちょっと気にはなっていたんです。それで、高校の時から検事になると言っていた友人が、当時すでに司法試験の勉強をはじめていたので、一人暮らしの部屋に呼んでワインを空けながら聞いてみたんです。「自分は畑違いで、理系だけど、司法試験なんて目指せるもんかな？」と聞いたら、その友だちが「いやー、法律なんて外国語みたいなもんだから、法学部だとかそうじゃないとか関係ないよ」と軽くいうので、その気になって始めたわけです（笑）。大学３年のときでした。
- 予備校に行って勉強し始めましたが、論理的な思考には親しんでいるものの、自然科学と人文系の違いがなかなか理解できなくて苦労しました。例えばニュートンはりんごが木から落ちるのを見て、そこから観察をして万有引力という法則を見い出すのですが、法律は必ずしもそうではないんです。具体的な事案があって、そのときにこういう解決があったらいいな、こういう調和があったらいいな、という落としどころというのがあるのです。その違いがなかなかわからなくて、合格するまで５年半位かかったんです。
- でも、その５年半も私にとっては貴重で、前半時期は不摂生をして体を壊し、後半はそれではいけないと気功法のようなものを自分で学んで、体調を整えていった時期でもあるんです。それで思い切り元気になったものですから、いつか東洋医学をちゃんと学びたい、そして、手術の体験もありましたから、西洋医学と東洋医学のそれぞれにいいところがあるはずだから、その橋渡しをしたいと思っていました。そうこうする内に司法試験に受かり、司法修習の2年間というのは空手にはまっていました。当時住んでいたアパートの近くに極真空手の道場ができたから、という安易なきっかけだったんですけれど。私は元々体があまり強くなく、劣等感があって、始めたんですよね。実際、強くなってくると、そういうものはどうでもいいものになってくるんですが。
